• 2021.4.8
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HSPと体のアップダウンその2


今日も心と体の事についてお話したいと思います。

前回のブログで日によって変わる気力や気持ちの浮き沈みやには、

HSPと言う性質が関わっているのではないかと書きまた。

今回は実際にどの様に関わっているのか私自身や治療にいらした患者さんを診て

推測した事を書いていきたいと思います。

前回、HSP体質の人は、刺激を脳で処理する過程が普通の人よりも遥かに細やか

である事から神経的な消耗や疲労が強いとの話をしました。

そして、さらに物事を深く考える習性もあり普通にスルーされる様な事も気になってしまう傾向にあると。

つまり、HSPの人はいつも深く感じ、深く考えています。

だからバイオレンスな映画や、あまりにも残酷で悲惨な話を見聞きしてしまうと

強い衝撃を受けて、いつまでもそれが続いてしまったりします。

近くにいる怒った人や、焦っている人などの強い感情や思いにも敏感で

自分に全く関係がなくても、ざわざわとして落ち着かなくなったりします。

私の例で言えば、以前も書きましたが入ったレストランで、働いている人達の円滑でない人間関係が見えたり、まだ慣れていないスタッフが厳しい先輩に叱られながらビクビクしていたりすると何となく食事も落ち着かなくなります。

また逆に、良い刺激でも深く感じる事があります。

例えば、胸を打つ小説や映画を読んだり見たりするといつまでもその余韻にしたる事ができるし、その後の展開を自分の中で想像して楽しんだりする事もあります。

美術館やコンサートに行けば、全身が震える様な体験をよりしやすいし、日常でも朝日や夕日、緑の芽吹きや紅葉などにも胸が熱くなったりします。

だから、ハイスペックな画像と音響の良いスピーカーで世界を体験している様なものです。

ただこの強い刺激を受け続けていることで、神経疲労だけではなく

自律神経も乱れやすくなります

自律神経は、すべての内臓、血管、分泌腺などの働きをコントロールしていて、体内の環境を整えている神経で、日常を生活していく上でとても重要な働きをしています。

この自律神経が乱れると肉体的には不定愁訴と言われるはっきりとした原因がわからないのに頭痛や腹痛、関節や筋肉のコリ、痛みなどを含めた様々な不調が現れます。

また精神的にも緊張が取れなかったり、不安やイライラなど情緒の不安定も現れます。

特に季節の変わり目には気温や気圧の変化に体を順応させるために、普段よりも自律神経は消耗しています。

だから自律神経が乱れ、それが不調となって現れます。

では、どの様にして強い刺激を受けながらも自律神経や脳の疲労を防いでいけばよいのでしょうか。

人それぞれその性質によっても違いますが私が実践してよかった事をいくつか提案してみます。

まずは、よく言われることですが規則正しい生活を送る事です。

わかってはいるけれど、なかなか難しいですよね!

私もつい寝る時間が遅くなったりする事もありますし、仕事と家事を両立しているとなかなか…と皆さんおっしゃいます。

ただ寝る時間だけは、大きく乱れない様にする事は重要だと感じています。

一時的に就寝が遅くなったとしても、翌晩にはもとに戻す事が大切です。

自律神経が乱れて不調のある人は、この就寝時間が長期の間、乱れている事がとても多いです。

また食事やトイレタイムなどある程度、生活にリズムがある事が自律神経を消耗させないポイントだとも感じています。

次に、疲れたり、いつもより刺激を沢山受けた時の調整タイムを作る事です。

例えば、その週に仕事や予定がいっぱい詰まっていたとしたら週末や翌週に、休む時間や、リフレッシュタイムを入れて調整をしてあげる事です。

また忙しくなくとも、何となく怠い様な時にも一旦ペースを落としてあげる事も大切です。

これを入れる事で、ここぞと言う時に大崩れするのを防ぐことが出来ます。

さらに、自分は何が苦手で、何にエネルギーを消耗するのかを見極める事も大切です。

同じHSP体質でも人によって様々なので自分の苦手と大丈夫をキチンと把握する事でより効率的にエネルギーを使えます。

例えば、人混み、強い蛍光灯の光、エアコンの音、整髪料や柔軟剤の強い臭い子供の叫び声等‥子供の叫び声等‥

HSPであれば、全く気にならない事は無いとは思いますが、それでも、とても苦手な場合と、そうでも無い場合は個々で違うと思います。

私の場合は、長時間、狭い間隔で人と隣り合わせる事

例えば、セミナー会場等で席の感覚が近いと隣の人の動作が気になって、とても疲れてしまいます。

また香水や柔軟剤の強い香り、そしてカフェインも苦手です。

逆に蛍光灯の光やエアコンの音などはあまり気になりません。

こういった自分が苦手な物や、状況はなるべく避けるか、避けられない場合は、

回復の為の時間をあらかじめ設定しておくとダウンする事を防げます。

また疲れている時は、刺激に対して一層敏感になります。

だから疲弊した状態のまま無理をしていると更に色々な刺激に反応して一層疲れると言う悪循環になります。

私自身、自分の性質を理解して余裕を持ってスケジュールを立てたり体や心から辛いとのサインが出たら、無理せずに一息つく事にしています。

そうして以来、季節の変わり目などに不調になっても大崩れせずに体調を戻す事が出来るようになりました。

疲れて仕事の後に放心状態になったり、気力がなくなってマイナス思考になっても何日か小食にして、夜早めに寝る事で、たいていは回復していきます。

私もそうでしたがHSP性質の方を見ていると疲れたり辛かったりしても無理をして頑張る傾向がある様に感じます。

それは、その敏感さを弱さの様に感じて、他の人と同じように生きるには、ある程度の努力が必要だと言う思いが幼いころから無意識に染み着いてしまっているからでしょう。

だから自分の性質をきちんと理解して、他人と同じように生きる必要を手放していく事がHSP体質にはとても大切だと実感しています。

そして自分の状態をいつも意識して生活する事で少しづつ自分の性質を理解し、自分に思いやりを持てるようになります。

すべての人がご自分のペースを見つけて、自分らしく、心地よくいられると良いですね。

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