夏の過ごしかた
8月に入ってから夏も本気を出してきた感じで、容赦のない暑さが続いていますね。
こんな中でも、競技をしてるスポーツ選手には頭が下がります。
体を壊さないで欲しいと祈るばかりです。
さて皆さんは夏を元気にお過ごしですか。
私は、年々歳を重ねるごとにキツくはなっていますが、何とか毎年乗り切っています。
今日は、東洋医療から見た夏の過ごしかたについてお話したいと思います。
夏は、陽のエネルギーが1年で一番盛んな時です。
陽のエネルギーとは、明るさ、熱、上昇、発散、動きなどの特徴があります。
だから夏は、日が長く、暑く、のぼせたり、汗をかいたり、どこかに行きたくなるのもこのエネルギーから来ていると言えます。
逆に言うと陽のエネルギーが強すぎてバランスが悪くなりやすいのです。
東洋医療では、陰陽のバランスが整っている事が健全な状態です。
ですから、夏は過剰な陽のエネルギーを抑えるためにも、しっかりと陰のエネルギーを取り入れる事が大切です。
陰のエネルギーとは、陽の対極にあるものです。
暗さ、冷たさ、下降、吸収、静止などです。
だから生活の中にこれらを取り入れていけば良いのです。
まず何よりも大切なのが睡眠です。
陰のエネルギーは、夜の睡眠で作られます。
夜(陰の時間帯)にしっかりと取るのが肝心で、いくら睡眠時間が長くても昼夜逆転してしまうと上手く陰のエネルギーが取り込めません。
でも熱帯夜でなかなか寝付けない事が多いですよね。
そんな時、私のお勧めは、水枕です。
特に、昔ながらのゴムの物に水と氷を入れてタオルで巻くのがお勧めです。
これだと、初めに冷たくて、だんだんとぬるくなるので首や頭が冷え過ぎません。
冷やし過ぎは、かえって首の血行を悪くしてしまうので氷は少なめでタオルをしっかり巻いてお使いください。
更に、水分を上手く吸収し熱を冷ますのにはウリ科の食物がお勧めです。
キュウリや、スイカなどです。
特にスイカは、糖分やミネラルなどの栄養価が高いだけではなく、血行やむくみも改善してくれるので夏にはぴったりの果物です。
そして夏は、陽のエネルギーが頭に上がり過ぎて、のぼせた状態になってしまいがちです。
だから足を温める事が良いのです。
「暑いのに足を温めるなんて!」と思われるかもしれませんが、冷房の中にいると意外と足は冷えています。
そこでお勧めは、足湯です。
バケツに温かいお湯を入れて、そこに足を入れてみると、夏でもとても気持ちがいいです。
一日冷房の中にいたり、忙しかったりすると頭ばかりにエネルギーが溜まって足元がスカスカした状態になります。
そうすると頭の中がグルグルしたり、イライラしたり、寝つきが悪くなったりします。
そんな時にエネルギーを下にしっかり降ろして落ち着かせてあげましょう。
動から静への切り替えもできます。
更に最近では、夏なのに冷房で冷やされて、冬と同じように冷えの症状で治療にいらしゃる方も多いです。
日中暑すぎてなかなか外に出られなくて、運動不足になっている事も多いのです。
以前、受験勉強でひと夏を冷房の中ですごし、ほとんど汗をかかなかった方が、秋になって激しく湿疹が出たと言う事を聞いたことがあります。
夏の役目の一つは、しっかりと汗をかいて体の毒素を排出するデトックスです。
特に冷房での冷えを感じる場合は、早朝や夕方以降の涼しい時間帯にゆっくりと歩いてみる事もお勧めです。
私も良く日が沈んでから20~30分散歩をしています。
風がある日は気持ちが良いです。
ただ何となく怠かったり体調が優れない時は、無理をしないでください。
自分の体調と相談しながらウォーキングなどの軽い運動を取り入れて、適度な汗をかく事も夏は大切です。
こんな感じで、無理せず工夫しながら少しでも元気に夏を過ごせると、その後の秋の季節の変わり目も楽になってきます。
自分を労わりながら一日一日を送っていけたら良いですね。