本当に必要な物
春になるとなぜだか片付けがしたくなる。
本棚や書類の棚、クローゼット、更には冷蔵庫の中まで…。
冬の間はまったく気にならなかったのに突如としてその乱雑さを見逃せなくなる。
私の場合は片付けと言っても使わない物を処分する、いわゆる断舎離だ。
身の回り物の整理をしてみていつも思うのは、人は本当に沢山の必要の無い物と一緒に暮らしていると言う事だ。
前々から薄々は気が付いていたが、まさかこれほどか!と自分でもいつも驚いている。
生活していく中で本当に必要な物は実は思っている以上に少なくて良いのだ。
今回もかなりの物を処分したが、それでも処分仕切れなかった殆どの物は本当は今後の自分に必要の無いものだ。
だけど、どうしても捨てることが出来なかった物もあった。物そのものの機能を越える何らかの思いがある、つまり思い出のある物達だ。
将来それを必要とする時が99.9パーセントやって来ない事は良くわかっているが、ただ今はまだ処分出来ない様だ。
次回また片付ける流れがきた時の自分に委ねたいと思った。
我が家はかなり収納スペースが少ない。それでどうしても定期的に断舎離をする流れになるが、収納がたっぷりとある家には一体どれほどの使わない物が収まっているのだろうと大きなお世話だが勝手に想像してしまう。
今回特に実感したが、人は自分が何を所有しているか、そしてそれが何処にあるかを把握する能力は自分が思っているよりもかなり低い。
今回の片づけで6年前の引越し以来その存在をすっかり忘れていた物、そして何度か探したのに見つからなかった物達がわんさと出てきた。
改めて、自分がきちんと管理できる所有物の量には限界があり、それを超えた場合は必要があっても持っていないのと同じ事になってしまう事に気付いた。
ましてや今後、歳をとり、ますます記憶力が衰えることを考えると所有物はシンプルにしておきたいと痛感した。